専門外来

高次脳機能障害外来

高次脳機能障害は目に見えない障害です。社会復帰には、一刻も早い診断とサポートが重要です。

高次脳機能障害とは、主に脳の損傷によっておこる様々な神経心理学的症状をいいます。症状は多岐にわたり、日常生活や社会生活を行う上での問題行動も多くなり、生活に著しい支障を与える障害です。脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)や頭部外傷による脳外傷後に身体の障害が軽度もしくはほとんど認められない場合でも、脳の機能に障害が生じている場合があり、「隠れた障害」とも言われています。

対象となる病気や症状

  • 記憶障害(簡単なことでも新しいことが中々覚えられない)
  • 注意障害(大事な用件でも集中が続かない)
  • 遂行機能障害(日常生活や仕事の内容を整理・計画・処理するという一連の作業が難しくなる)
  • 計算障害(簡単な足し算、引き算ができないため、買い物の精算ができない)
  • 地誌的障害(道順が分からず、迷子になってしまう)
  • 視覚失認(見えているものが何か理解できず、かえって混乱してしまう)
  • 失語(言葉のやりとりがうまくできず、用件を他人にうまく伝えられない)
  • 失見当識(今いる場所、現在の時間、自分の住所、生まれた日がわからない)

主な検査


CT検査、MRI検査、神経心理学検査(ウェクスラー成人知能検査、ベントン視覚記銘力検査、行動性無視検査、標準高次動作性検査、ウィスコンシン・カード分類課題)など。
 

主な治療法

薬物療法/リハビリテーション など
高次脳機能障害は、手術治療や内服治療、点滴治療といった確立した治療方法がありません。社会復帰を目指してリハビリテーションを行うことが中心となります。一度低下してしまった高次脳機能は徐々に改善していきます。多くの場合、発症後1年程度の時期までは著しい改善が見られます。その後は改善のスピードが鈍り、発症後2年程度経過するとほぼ症状が固定してしまうと言われています。よって、早期に適切なリハビリテーションを行うことが重要となり、社会復帰の近道になります。

診療日

項目
午前          
午後          
※予約制となっております。
火曜日は第1週のみとなっております。